2018年11月26日、アニソン好きとして注目しているランティス祭り2019の記者発表が行われました。 それに伴い、チケットの申し込み受付が開始されました。 チケット販売サイトは、ライブ・コンサートで従来よく使われるプレイガイド(ぴあ、ローチケ、eplusなど)ではなく、LINEチケットでした。
これまで私は、LINEチケットを使ったことはないため、従来のプレイガイドと何が違うのか調べてみました。
LINEチケットとは
その名の通り、LINE(より正確には子会社「LINE TICKET」)によるコンサート・イベントなどの電子チケット販売サービスです。
今回は、まずLINEチケットに限らず、電子チケットとはどんなものか紹介します。
電子チケットとはなにか
電子チケットとは、ライブ・コンサート・イベントあるいはアミューズメント施設などの入場券です。 従来は紙で提供されている入場券を、スマホなどの画面上で購入・確認・使用出来るようにしたものです。
電子チケットを紙のチケットと比べた場合のメリット・デメリットは以下が考えられます。
電子チケットのメリット
- チケットを忘れることがない
- スマホさえ忘れなければ
- コンビニなどでのチケットの発券、郵送などでのチケット受け取りが不要
- チケット発送が公演1週間を切ってから、なんて運営もたまには居ますが、まだかまだかと心配することがない
電子チケットのデメリット
- ライブの記念に半券を取っておけない
- 電子チケットサイトで履歴がみれる可能性はあり
- どうしても残したければ、チケット画面のスクショやその印刷
- 公演ごとのピクチャーチケットを楽しめない
- 紙の場合でも、プレイガイドの標準チケットのものも多い
- 電子チケットサイトによっては個別デザインサポートも(今後を含めれば)有り得る
- スマホ忘れ、バッテリー切れ、故障によって入場出来なくなる可能性あり
- 運営による照会や端末貸し出し、友人のスマホからログイン等で対応できれば問題なし
- 紙でも紛失、焼失、汚損などのリスクはあるので、それに比べれば上記対応があれば救われる分、デメリットとはならない
また、近年の電子チケットサイトの中には、リセールと分配という仕組みを導入しているものが増えてきており、紙のチケットに比べる際の大きな特徴となっています。
リセールとは
簡単に言うと、公式に認められた転売です。 以前より、人気のライブなどでは、チケット数が需要を大きく下回り、定価を遥かに超える高価格でチケットが転売される事例があります。
これには、以下の問題があります。
- 定価を超える部分の価格が主催に還元されない
- 儲けを目的とした、本来そのライブに興味のない人による申し込みが殺到する
- 転売のために購入する組織が反社会団体である場合があり、その場合はその組織に資金提供することになってしまう
個人的には、転売の根本原因は主催者による「値付け」「会場選定」の失敗であることが多いと考えていますが、どちらも「適正価格」「適正会場」が読み切れるものではないと思いますので、仕方ないところなのでしょう。
電子チケットサイトにおけるリセールとは、転売対策の一環です。 もう少し細かく言うと、営利目的の転売を防ぎ、営利目的でない転売を許容する仕組みです。
定価を超える転売の問題は既に挙げましたが、転売には「急遽予定が入った」「体調を崩した」などやむを得ない事情のものもあります。 近年増えてきている身分証明書チェックは、こういった事情の場合には対応できないのが問題でしたが、電子チケットサイト内で転売させることで、チケットの動きを主催者が把握できるようになり、入場する権利の譲渡を可能としています。
また、リセールに出す値段の上限値は主催者が設定できるようで、営利目的の転売は出来ないように制限されます。 これによって転売目的でチケット申込みをする業者などは、参入するウマミがなくなるため淘汰出来るといってもいいのではないでしょうか。
分配とは
分配もまた、身分証明書チェックで問題となるところを解決する仕組みです。
友人と並んでライブに参加しようと2枚チケットを購入したが、都合により片方が開演までに間に合わない場合などが該当する事例です。 身分証明書チェックなどが無い場合、2枚あるチケットを予め1人1枚ずつ持つように受け渡ししておきライブ当日はそれぞれの都合のいいタイミングで入場する事が出来ました。 しかし、身分証明書チェックがある場合、主催者側はチケット購入者の情報しか持たないため、購入してもらった側の友人は入場出来なくなってしまいます。
分配は、電子チケットサイト内で、2枚あるチケットを予め1人1枚ずつ持つように受け渡ししておく仕組みです。 誰から誰に分配されたかがサイト内で管理されるため、購入した人も分配された人も、主催者側に情報があるため、それぞれに対しチェックすることが出来ます。
まとめ
電子チケットとは、リセールや分配などの仕組みによって転売対策と利便性向上を両立した、主催者・参加者両方にとってメリットの大きいチケット販売方法だと思います。
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