先日、自作NASの常時稼働をやめたいがシャットダウンしてもすぐ再起動してしまって困るという趣旨の記事を書きました。
https://yuuchika.com/nas4free_shutdown_reboot/
常時稼働をやめたい一番の目的は、記事中にも書いたとおり電気代の削減です。
今回は、NASの常時稼働をやめたとしてどれほど電気代を削減することが出来るのか、というのを確認する方法について紹介します。
測定方法を検討
電力消費量を測定する方法は、大きく分けて2つあります。
- 電化製品などのスペック値から計算
- ワットチェッカーを使用して実力値を計測
一般的な電化製品などの場合、メーカーの公式ホームページや取扱説明書などにスペック表が載っており、その中に消費電力量が書かれているものが多いです。 そのため、1の方法で算出することも難しくありません。
ただ、今回の私の場合、測定対象が自作PCな上にHDDを13台搭載している特殊なものなので、この方法は簡単ではありません。 HDD1台ごと、PCパーツ1点ごとのスペック表から足し算することも可能ではありますが、電源が入っているだけのときの消費電力、NAS上のデータにアクセスしているときの消費電力でブレが大きいと考えられますので、欲しいデータを算出することはほぼ不可能だと考えました。
そこで2の方法、ワットチェッカーやワットモニターといった名前で、売られている電力量表示器を使って計測します。
Amazonなどで検索してみると、1000円未満のものから5000円を超えるものまでバリエーションが多く存在し、どれを買えばいいのか少し悩みました。
今回の用途としては以下の条件を満たせばいいと考えて選定しました。
- NAS1台のみ測定
- 数日(1週間~2週間程度)測定して月あたりの電気代計算の元ネタとしたいだけなので、長期間の運用はできなくても良い
結論としては、ELPA エコキーパー EC-05EBを購入しました。
選定の理由としては、「用途的にシンプルな機能だけで良かったので安価な(1000円台程度の)もので十分であったこと」、「ELPAの電源タップなどを使用経験があって聞き覚えのあるメーカーだったこと」ですかね。
ELPA エコキーパー EC-05EBで測定
NASとコンセントの間にワットチェッカーを接続
接続自体は、説明書を見るまでもなく簡単です。 本体側面のコンセント差込口にNASの電源ケーブルを、本体裏面のプラグを壁のコンセント口に差し込むだけです。 私が測定する場所は、デスクとコンセント口の位置関係もあって、延長ケーブルを挟みました。
電気料金単価を設定
このワットチェッカーには、電気料金の自動計算機能がついていますので、これを試すために電気料金単価を設定します。 電気料金単価は、電力会社のホームページや電気料金明細書などで確認できます。
我が家では、電気料金をガス料金とまとめて、東京ガスで契約しています。 プランはずっともプラン1ですので、その料金表を確認します。
※ 2018年12月27日時点の東京ガスホームページ内 電気料金メニュー「ずっともプラン1」より
使用量に合わせて、3段階の単価設定がありますが、我が家は毎月第3段階に突入しているため、ワットチェッカーに設定する単価は第3段階の25.93円とします。
測定結果を確認
測定開始してから約2週間が経ちました。 当初、ちょうど1週間ぐらい測定して月あたりの電気料金算出に使おうと思っていたのですが、時間が取れなくて先延ばしになってしまいました。 無駄をなくそうとしているのに、先延ばしにしてるあたり、正確にも問題ありですね…。
さて、結果ですが以下の様になりました。
数字の意味も含めて書き出しますと、こんな感じです。
- 瞬時電力量: 153W
- 積算電力量: 49.00kWh
- 1時間あたりの電気料金: 3.42円/h
- 積算電気料金: 1078円
- 使用時間: 329時間
- CO2排出量: 27.19kgCO2
今回の測定目的として、一番重要なのは太字表示にした1時間あたりの電気料金ですね。 毎月、1時間あたり3.42円を 24時間 × 30日 使い続けているので 3.42 × 24 × 30 = 2,462.4 2500円弱の電気料金がNASの稼働にかかっていることがわかりました。
NASを全く使わないわけではないですが、頻繁に使うデータはPCのHDDだけで完結するようにして、NAS使用頻度を下げれば2000円程度は月の電気代を削減できそうな気がします。